ストーリー

北海道出身北乃カムイはまだ正式デビュー前のアイドルの卵。日々レッスンに励む毎日。
そんなある日、プロデューサー兼マネージャーHがカムイを呼び出しこう言った。
「カムイちゃん。実は、あと半年で事務所を閉めようと思っている。お金もないし、頼りの社長は病気でいないから売り込む力もない。俺もそろそろ潮時と思っているが、社長のかねてからの夢、“うちのアイドルがライヴで札幌ドームを満員にすること”を俺の最後の挑戦として、叶えてあげたいんだ。病気も治るかもしれないし。けれどもどうしたものか…」
突然のことで呆然とするカムイ。二人の沈黙は続いた。しばらくして、思い立ったようにカムイは言った。
「札幌ドームの観客席ってなんぼ入るんですか?」
「約54,000人だ。」
「54,000人も!!それは厳しい…(汗)30,000人…それではweb上で30,000人のファンを集めますっ!!みんなの思いがあればきっと何かが出来るハズッ!」
「半年で30,000人…厳しいがもしその数が集まれば、スポンサーさんにお願いしたりして、正式デビューできるかも…」
こうして、貧乏事務所のアイドルの卵 北乃カムイの挑戦は始まった…。

半年間の活動で目標を達成することが出来ず事務所も倒産させてしまった、北乃カムイ。彼女は活動前の普通の北海道の女の子に戻っていた。
カムラーの声援をもらいながらも目標を達成できなかった自分の不甲斐なさに自暴自棄になっていた。大好きなスマホにも触れることはなく、大好きなポテチも食べることができなかった。そして、放浪の旅に出た。
一方、ある決意で銀行に頭をさげている男がいた。何回も書類を訂正され戻されるが諦めない。何度も何度も…。もうこれで最後と諦めようとしたときに、いままでの北乃カムイのやってきたこと、応援してくれたカムラー、北海道企業のことを思うままに話した。そして彼らが復活を望むメッセージを全て見せた。心を動かされた融資担当。みんなの想いがある融資を決定させた。同時にカムイの全国捜索願いを出した。
捜索願いの甲斐もあって、北海道警察によって、札幌大通り公園のベンチでたたずむ「もにょ状態のカムイ」の身柄が確保された。

カムイ納豆やカムイガラナの発売やイベントと大忙しまでとは言わないが、細く長くをモットーとした地道な活動が認められ始めた北乃カムイ。
4年間以上北乃カムイの3次元のアイコンとして活動していた、shihoの突然の隠居を発表。「わたしがずっとカムイちゃんに憑依されることで、北海道の新しい人のチャンスを無くしている」彼女の想いを胸に事務所は2代目のオーディションを開催。

事務所の予想に反して、多数の応募が。
嬉しい気持ち以上に、「彼女らの熱意に応えられるだろうか」という不安が事務所を襲う。

「存続することは、守るだけではない。新しい変化を受け入れ、進化をすることも存続すること」

プロデューサー兼マネージャーHの決断。

今までの活動の良いところは残しつつも既成概念を捨てた。
自分以上の才能を持った若いチカラに、決裁権も与えることにした。

業種、世代の違いの垣根を越え、一緒にチカラを合わせ、同じ目標をクリアして行く。
「これからの北海道に求められるチカラ」

新メンバーとカムラーのチカラとともに北乃カムイのさらなる挑戦は続くのだった。

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